分別のための基礎知識 東京大学環境安全研究センター
Last Revised on March 06, 2005

分類対象物質対象外の物質処理方法
A
10型 - 黄色 - ポリ容器
水銀系廃液
(無機水銀、有機水銀、水銀錯化合物など)
  1. 金属水銀、アマルガム水銀、水銀系薬剤を含浸した布紙、水銀系廃液ろ過残査などは、使用済み蛍光灯、乾電池とともに年2回別途回収

  2. 水銀系試薬、薬剤などは廃棄試薬として回収を行っている。
前処理:酸化分解槽で
 ↓過マンガン酸カリウム添加・加温
酸化分解
 ↓(pH6に調整)
最終処理:キレ−ト樹脂塔に通水
 ↓(SV3〜10)
処理水中の水銀濃度の測定
@廃水基準値以下(0.005mg/l)
 →重金属廃液受槽に移送
  フェライト化反応
A基準値以上
 →再度キレート樹脂を通す
特に指定は無いが、破損しないようなポリ容器が望ましい
(密封)
シアン系廃液(遊離シアンのみ)
  1. 遊離シアン廃液(シアン化ナトリウム・シアン化カリウム)で、pH10.5以上で保管されているもの。 〔注意〕遊離シアン廃液は酸性にすると、毒性のシアン化水素ガスが発生するので、必ずアルカリ性で保管し、運搬すること。

    発生〜排出の経緯を明示すること。

    pHを明示すること。

    定期回収では集めず、排出者自身(教職員に限る)でセンターに持参する。     
  2. 遊離シアンを含む固形廃棄物
  1. シアノ錯体(*)含む廃液は、K分類→焼却処理。
    *フェロシアン化カリ、フェリシアン化カリ、その他金属とシアンとの化合物(例えばNa「Cu(CN)」(テトラシアノ銅ナトリウム)など。

  2. シアン錯体固形物、シアン系廃液のろ過残渣などは有害固形物廃棄物として、L分類に入れること。→焼却分解。

  3. 不要になった試薬(KCN、NaCNなど)は廃棄試薬として別途回収する。
次亜塩素酸ナトリウムによる酸化分解
NaCN + NaOCl
 → NaCNO + NaCl
2NaCNO + 3NaOCl + HO
 → 2NaHCO + 3NaCl + N
 (pH8〜9)
10型 - 緑色 - ポリ容器
フッ素系・リン酸系廃液
  1. リン(P)として16ppm以上、フッ素(F)として8ppm以上含まれていればこの分類に入る。

  2. 「フッ素系」と「リン系」は別容器に収集

  3. 「リン系」は、無機リン酸塩、有機リン化合物などの廃液。

  4. フッ素系は、弗酸、ホウフッ化物、珪フッ化物、有機フッ素化合物などの廃液。  
〔注意〕
  1. フッ化水素の蒸気吸入で肺水腫、皮フ付着で出血性潰瘍をおこすので、要注意。
  2. 有機物が混在しないのが望ましい。     
  1. フロンに関しては、センターで年1回回収している。
カルシム塩との反応によりフッ化カルシ ウム、リン酸カルシウムの沈澱として分離する。溶出試験後産業廃棄物として埋め立て処分する。
フッ素系廃液処理
(高濃度の廃液)
2F + CaCl
 → CaF↓ + 2Cl
 (pH6〜7)
反応の終了はイオン電極法で確認
反応時間は半日〜一日
(低濃度の廃液)
活性アルミナによる吸着法を併用
リン系廃液処理
2PO3− + 3CaCl
 → Ca(PO4)↓ + 6Cl−
 (pH10〜11)
10型 - - 赤色 - ポリ容器
酸及びクロム混酸廃液
  1. 塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸の廃液。

  2. クロム酸‐硫酸混液の廃液。
  1. クロム酸−リン酸混液の廃液は、C分類

  2. クロム酸−硫酸混液は洗浄に用いられるため、不純物を含む場合が多い。通常の物質については、対応できるが、水銀が含まれているときは、難しいので、その際は「水銀含有の可能性あり」と書く。

  3. 酢酸などの有機酸は、K分類。
塩酸・硫酸などの無機酸は希釈した後貯槽に送られ、中和に使用される。
10型 - 青色 - ポリ容器
アルカリ系廃液
  1. 水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの廃液。

  2. 炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの廃液。
  1. 水酸化カルシウム系廃液は、C分類に入れること。

  2. 水酸化マグネシウム系廃液は、F分類に入れること。

  3. アミン類水溶液及びアンモニアを含む廃液は、K分類に入れること。
無機のアルカリ性廃液はフェライト化法に用いられ、処理される。
18型 - 緑色 - ポリ容器
重金属系廃液
  1. Fe(鉄)、Ni(ニッケル)、Co(コバルト)、Zn(亜鉛)、Cu(銅)、Mn(マンガン)、Cd(カドミウム)、Pb(鉛)、Ga(ガリウム)、Cr(クロム)、V(バナジウム)、Ti(チタン)、Ge(ゲルマニウム)、 Sn(錫)などの重金属の廃液。

  2. As(ヒ素)は100ppm以下。
    100ppm以上になるときは、センターに相談する。
  3. Al(アルミニウム)、Mg(マグネシウム)などの金属の廃液。

  4. 水酸化マグネシウム系廃液はこれにいれる。
  1. 錯体(フェロシアン、フェリシアン、 EDTAなど)は、K分類。
バッチ方式でフェライト化処理
Fe2+ + 2OH
 → Fe(OH)→FeO
(pH10,65℃に加温)(空気酸化)
Cd廃液の場合の例
3Fe2+ + Cd2+ + 6OH
 → FeCd(OH)→ FeCdO
この反応により1価から6価までの重金属イオンのフェライト化が可能である。反応時間は1時間

フェライトスラッジは、強磁性体のため 磁気分離機で分離する。
18型 - 黄色 - ポリ容器
写真廃液
  1. 現像廃液

  2. 停止廃液
  1. 定着廃液はAg(銀)を回収するため、別途回収。各部局の用度掛に相談する。

  2. Cd(カドミウム)を含む定着廃液は、センターと相談の上、許可番号を貰う。他の成分がなければF分類。
噴霧燃焼炉で焼却。
排ガス:水酸化ナトリウム溶液により、冷却後、湿式洗浄。
洗煙水:重金属やフッ化物イオン処理のため無機系廃液処理システムに移送。
洗浄塔をでた排ガスは水分を除去したのち水銀吸着塔を通す。
10型 - 白色 - ポリ容器
火気厳禁表示
炭化水素系廃溶剤(水分が5%以下のもの)
  1. 脂肪族炭化水素:石油エーテル、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの廃溶剤。

  2. 脂肪族酸素化合物:アセタール、アルコール類、アセトン、エチルメチルケトン、酢酸エステル類などの廃溶剤。

  3. 脂肪族含窒化合物:アセトニトリルなどの廃溶剤。

  4. 芳香族化合物:ベンゼン、トルエン、キシレン、スチレンなどの廃溶剤。

  5. 芳香族含窒化合物:ピリジンなどの廃溶剤。
  1. エーテル類(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)などは、過酸化物を作り易く爆発の危険性があるので、原則としてセンターでは取り扱わないことにしてきた。しかし、一定の条件が満たされれば、エーテル類、DNA合成機からの廃液についてセンターで処理するので相談すること

  2. 二硫化炭素については、参照

  3. 爆発性物質:硝酸エステル類、ニトロメタン、ポリニトロ化合物、ジアゾ化合物、有機過酸化物、ハロゲン化窒素、金属窒化物、金属アマイドなどは除く。これらについては排出者の責任で安全化、無害化処理すること。
噴霧燃焼炉で焼却。
18型 - 赤色 - ポリ容器
火気厳禁表示
廃油 (水を含まないもの)
  1. 灯油、ミネラルスピリット、軽油、テレビン油など

  2. 重油、クレオソート油、スピンドル油、タービン油、変圧器油、ギャー油、モーター油。

  3. 動植物油類(液)などの廃油。
  1. PCB及びPCBを含むものは、除く。PCBが含まれているかどうか不明の場合は、センターに分析を依頼すること。

  2. シリコンオイルは、ボロ布などにしみこませてL分類へ。
噴霧燃焼炉で焼却。
10型 - 茶色 - ポリ容器
有機塩素系廃溶液 (水分が5%以下のもの)
  1. 脂肪族塩素化合物:クロロホルム、塩化メチル、ジクロルメタン、四塩化炭素、などの廃溶剤。

  2. 芳香族塩素化合物:クロロベンゼン、塩化ベンジルなどの廃溶剤。
    *トリフルオロ酢酸はC分類にいれること。
  1. PCB及びPCBを含むものは除く。PCBが含まれているかどうか不明の場合はセンターに分析を依頼すること

  2. フロンガスは除く。これは専門の回収業者に引取られている。

  3. 爆発性物質は除く。(上欄H分類の3を参照)
噴霧燃焼炉で焼却。
18型 - 白色 - ポリ容器
難燃性有機廃液 (水分が5%以上のもの)
  1. 炭化水素系、ハロゲン系廃溶剤を含み、水分が5%以上の廃液。

  2. 有機酸、アミン類などを含み、水分が5%以上の廃液。

  3. その他の有機化合物の水溶液廃液。

  4. 難分解性シアン錯体の廃液。

  5. 有機金属錯体(例えば、キレート)の廃液。
  1. 有機金属系廃液のうち、水銀系の廃液は、A分類に入れること。

  2. PCB及びPCBを含むものは除く。
噴霧燃焼炉で焼却。
20L - ポリバケツ
(蓋付き)
有害固形廃棄物(有害物に汚染された固形状の廃棄物)
  1. 布類、紙類。

  2. アルミ箔、プラスチック類。

  3. シリカゲル、アルミナ、活性炭など。

  4. ろ過残渣、汚泥など。
  1. 爆発性物質を含むものは除く。
    (H分類の3を参照)

  2. PCB及びPCBを含むものは除く。     
  3. 注射針、注射筒は除く。     
  4. 遊離シアンを含有する固形物(B分類の項を参照)。
L分類(固形廃棄物)の多くは、固形燃焼炉で燃焼処理。残さは洗浄。洗浄水はフェライト処理など。

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