感染性/擬似感染性廃棄物

感染性廃棄物

感染性廃棄物とは、「医療関係機関等から生じ、人が感染し、若しくは感染するおそれのある病原体が含まれ、若しくは付着している廃棄物又はこれらのおそれのある廃棄物」と廃棄物処理法において定義されており、この定義における「医療関係機関等」とは、病院、診療所等のほかに、大学等の試験研究機関(医学、歯学、薬学、獣医学に係るもの)も指します。従って、大学での研究によって生じる廃棄物も、その性状によっては感染性廃棄物に該当し得ます。

感染性廃棄物は、その有害性から、廃棄物処理法において極めて厳重な取扱いが規定されており、さらに、感染性廃棄物の適正処理のために必要な保管・収集運搬・処分に関する手順を具体的に解説した「廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル」が環境省によって発行されています。東京大学においては、感染性廃棄物は各部局の責任で廃棄することとなっていますので、廃棄に当たっては所属部局の取り決めを参照してください。一般には、感染性廃棄物は「液状または泥状のもの」(血液等)、「固形状のもの」(血液の付着したガーゼ等)、「鋭利なもの」(注射針等)に分別したうえでそれぞれ赤、橙、黄色のバイオハザードマークが表示された梱包容器に収納され、容器のまま搬出・焼却処理されます。

擬似感染性廃棄物

それ自体感染性廃棄物ではないが、見た目が感染性廃棄物など医療行為に使用された物品と酷似している廃棄物、すなわち形状からは感染性廃棄物と区別がつきにくい廃棄物のことを、擬似感染性廃棄物と呼びます。これは東京大学独自の分類です。例としては、注射針、注射筒、医療用と紛らわしい手袋、シャーレなどがあります。

これらの廃棄物に関しては、パブリックアクセプタンスの観点から、実際の感染性の有無にかかわらず原則として感染性廃棄物として扱うというルールになっています。ただし、一部の擬似感染性廃棄物に関しては、滅菌等の必要な処理を施したうえで実験系のプラスチック廃棄物として分別・廃棄することが認められています。キャンパスや部局ごとにルールが異なりますので、以下の表を参照してください。

擬似感染性廃棄物のキャンパス別の分類表

本郷地区 駒場I地区 駒場II地区 柏地区 白金台
地区
病院 病院以外
注射筒・
注射針
 感染性廃棄物
ピペット
チップ
感染性
廃棄物
その他の実験系プラスチック リサイクル実験系プラスチック 実験系プラスチック 実験系プラスチック 感染性
廃棄物
フィット性の
ある手袋
シャーレ
培地の付着
したシャーレ
 付着物のあるシャーレ類  感染性廃棄物