実験廃棄物の排出ルール 東京大学環境安全研究センター
Last Revised on 2015.09.09


−重要−

  • 2015年9月より、L分類の排出要件が一部変更されました。詳しくはこちら

  • 平成14年4月より、「環境安全講習修了証」を取得していることが、実験廃棄物処理依頼の条件になりました。(詳しくはこちらをご覧下さい。)


 実験廃棄物の分類と回収のルールを述べます。使用済みの蛍光灯や乾電池については、特殊な廃棄物についてのページで述べます。


廃棄物の分別と回収

 実験廃棄物の処理の流れは、下図に示す通り、 分別、貯留保管、回収運搬、前処理、処理・処分の5つの作業を通して完結・キる。

 この5つの広義の処理の作業のうち、分別と貯留保管は発生源で行われる作業である。環境安全研究センターで行われる前処理と処理・処分の作業と、発生源で行われる処理とを結びつける位置に、回収運搬の作業がある。

 平成10年1月より、実験廃棄物の回収・処理の記録と廃液回収用指定ポリ容器の管理にバーコードを用いたデータベース管理システムを導入した。このシステムは、環境安全研究センターでの在庫管理と事務処理の合理化ならびに指定ポリ容器の使用頻度の把握を目的としたものであるが、同時にコンピュータネットワークを介して学内から実験廃棄物の処理状況を知ることも可能としている。すなわち、環境安全研究センターのホームページに実験廃棄物処理状況のページを設け、処理待ち、処理済み(伝票返却待ち)、容器(伝票)返却済みの3つのカテゴリーでそれぞれ該当する実験廃棄物処理依頼伝票の番号を掲示している。これにより排出者や各部局の事務担当者は伝票番号をもとに、排出した廃棄物が現在どの段階にあるのかを確認することができる。

  1. 分別  
    分別は、発生源で行う処理の第一歩となる作業である。実験廃棄物分別早見表には、区分の優先順位が示されている。物質毎の区分の他に、優先順位があることが、東京大学での分類の基本的なルールである。早見表の上の位置にあるAと下の位置にあるGが混合した廃液があれば、それは優先順位の高いA分類になる。この点が、最も重要な点である。

     実験廃棄物の分別のための基礎知識には、各分類に対応する物質名、取り扱いの注意、対象外の物質、センターでの処理方法についての概略を示した。この表は、ある物質がどの区分に入るかを知るのに役に立つ。それを知った上で、実験廃棄物分別早見表で優先順位を調べる。

     異種の廃液でも、この区分表に従えば同じ区分になることは・るし、内容が分かっていれば混合することも許される。しかし、環境安全研究センターでの処理を考えれば、たとえ同じ区分であっても、混合されずに別々の廃液として排出された方が処理が容易である。便宜的に12種に区分されているが、さらに細分化されていれば処理は容易だということを理解して、廃液の区分をして頂きたい。

     分別の判断に迷うときは、センターのホームページの質問の項(Q&A)を利用して相談していただきたい。

    ◎どの分類に該当するかを「実験廃棄物の分別のための基礎知識」で調べ、分別の優先順位を「実験廃棄物分別早見表」で確認して、分類を決める。


  2. 条件付きで回収する廃液類 
     消防法の特殊引火物や爆発性の過酸化物などを生成しやすい物質のセンターへの排出は原則として禁止している。しかし、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、二硫化炭素などは日常的に使用されるため受け入れ条件を明確にして回収している。回収条件は以下の通りである。

    DNA合成廃液の場合

      
    • DNA合成機から排出される廃液(THF、ジエチルエーテルなどが含まれる)については、その組成を環境安全研究センターで把握しているので排出が可能である。但し、他の廃液と混合しないこと。

    • 実験廃棄物処理依頼伝票には「DNA合成廃液」と明記したうえ化学物質名と濃度を正確に記載する。

    • DNA合成廃液には有機塩素系溶剤を含有する場合も少なくないので、廃液の分別収集区分には十分注意する。


    その他の場合

        
    • 特殊引火物や過酸化物を生成しやすい物質の総濃度10%以下であること。原則としてハロゲン系でない有機溶剤で希釈する

      上限濃度の条件が2004年6月より5%から10%へと緩和されました。  (詳細はこちら)


    • あらかじめ廃液の組成、分類、数量、排出者名、所属、環境安全講習修了証番号、電話番号、排出予定日を環境安全研究センターの排出許可番号申請のページで申請する。(Webページで不都合がある場合は電子メールにでお知らせください。)

      許可番号申請の例
      分類: H分類
      排出者名: 環境太郎
      所属: 環境学部 環境学科
      修了証番号: XXXXXXXXXX
      電話番号: XXXXX
      排出予定日: 平成14年4月5日
      組成: 
        ホルムアミド 4%
        2-プロパノール 3%
        2-メチル-1-ブタノール 12%
        石油エーテル 3%
        メチルナルディックアンヒドリド 5%
        アセトニトリル 30%
        ドデシルサクシニックアンヒドリド 5%
        アセトアルデヒド 5%
        2-メトキシプロペン 4%
        エタノール 24%
      上記申請に対する回答の例
      お申し込みの含エーテル類廃液の排出許可番号は下記の通りです。実験廃棄物処理依頼伝票に廃液の詳細内容のほか"発生に至る経緯"欄に排出許可番号をご記入のうえ排出願います。

      050204-YS-10
    • センター側で処理上問題がないと判断した場合は、受け入れのための許可番号を発給する。

    • 実験廃棄物処理依頼伝票の「発生に至る経緯」欄に指定された許可番号を記載する。

    • 回収時に廃棄物の内容、許可番号等が一致した場合に限り回収する。


  3. シアン廃液は別格  遊離のシアンイオン(青酸カリウムやシアン化ナトリウム)を含む廃液は、通常の回収ルートにはならない。pHを10.5以上に保ち、任意のポリ瓶に入れ、入れ、センターのQ&Aに以下の情報を入力して連絡する。その後,センター担当者から連絡が入るので,日程などを調節した上で排出者自身がセンターまで持ってくる。

    必要な情報:
     学部,学科,研究室名:
     排出者氏名(教職員に限る):
     講習修了証番号:
     容器の材質(ポリ容器に限る,センターの容器は不可):
     容器の容量:
     pH:
     内容物の組成(全てを記入し,合計が100 %となること):
     回収希望日時(第3希望まで):

    持ち込みは原則として教職員に限る。

     酸性だと(pHが7以下)、青酸ガスが発生し危険である。また、センターまでの運搬を他人に依頼すれば、大きな事故になりかねない。センターで受け取るまでは、本人の責任で対処してほしい。

    ◎シアン廃液に注意!

         

  4. センターで扱えない物質  以下の物質は原則として環境安全研究センターで処理できない。

    • 爆発性物質、例えば、硝酸エステル類、ニトロメタン、トリニトロ化合物、アゾ化合物、ニトロソ化合物、ジアゾ化合物、有機過酸化物、ハロゲン化窒素、アジド化合物等は、あらかじめ環境安全研究センターに相談して頂きたい。

    • ベリリウム、オスミウム、タリウムなど。 今のところ処理方法が開発されていないので研究室等で保管すること。

      ベリリウムおよびタリウム含有物に関しては、廃棄試薬に限って回収・処理を実施することになりました。  (詳細はこちら)


    • ポリ塩化ビフェニル(PCB)。特殊な廃棄物についてのページで詳述。

    • 放射性同位元素あるいはそれに汚染されたものは、別に貯留し、部局RI委員会またはアイソトープ総合センターに相談する。

    • 核燃料物質については、原子力総合センターに相談する。

    • 麻薬、覚せい剤原料及び特定毒物については廃棄試薬としてセンターで回収・処理できま・ケん。
      廃棄に関しましては東京都福祉保健局 健康安全課にお問い合わせください。

    • 向精神薬について

      今後は向精神薬を環境安全研究センターで回収・処理することが可能となりました。  (詳細はこちら)



    ◎センターで扱えないとされている廃液も、センターに相談して頂きたい。一緒に考えます。

  5. 指定ポリ容器  廃液類を貯蔵したり運搬したりするための指定ポリ容器を環境安全研究センターで、全学関係部局に配布している。材質はポリエチレンで10型(10L)と18型(18L)の2種の大きさがある。10型には白、赤、緑、黄、青、茶、18型には白、赤、緑、黄があり、全部で10種類である。外側に銀杏のマークと環境安全研究センターの文字、目安としての目盛とその97.5%量を示す「危」の目盛を入れ、肩部にチップはめ込み溝をつけ裏面に実験廃棄物処理依頼伝票を貼付するくぼみを入れてある。指定ポリ容器の肩部の溝のはめ込みチップの色とその有無による部局の区別は、下表の通りである。

    はめ込みチップの色とその有無
    部局 チップ 部局 チップ
    工学部 淡緑(ワカバ色) 教養学部 黄橙
    生産技術研究所 濃緑(マツバ色) 分院 濃黄(カラシ色)
    理学部 淡青(ソラ色) 医科学研究所 濃茶(ベンガラ色)
    農学部 紅梅(ピンク色) 海洋研究所 濃紫(古代)
    薬学部 グレイ(ネズミ色) 弥生地区
    病院 淡黄(コハク色) 医学部
    物性研究所 濃青(ミズ色) 先端科学技術研究センター
    分子細胞生物学研究所 橙(オレンジ色) 宇宙線研究所・その他 チップなし


     また、平成9年以降製造の指定ポリ容器にはチップはめ込み溝の両わきに容器バーコードラベル貼り付け用のくぼみが入れてある。容器バーコードラベルには分類を表すコードと容器の通し番号が記されており、これらは指定ポリ容器管理の基本データとなるものであるため、汚損することのないように注意すること。万一バーコードラベルがはがれたり汚損した場合には、直ちにラベルに記されている数字とともに各部局の環境安全事務担当者に連絡する。(「バーコードラベルの貼り方」についてはこちらを参照して下さい。)

     指定ポリ容器が新たに必要になったときは、各部局の環境安全事務担当者に連絡すれば、必要な容器を受け取ることができる。新容器には、あらかじめバーコードラベルが貼られている場合と、別にバーコードラベルが渡される場合がある。ラベルが別に渡された場合には、担当者の指示に従って所定の位置(2箇所)にラベルとラベル保護フィルムを貼ってから使用すること。

     指定ポリ容器の材質劣化による破損事故等をふせぐため、耐用年数を設定し、定期的に容器を全面交換している。ただし、不注意な使い方による指定ポリ容器の劣・サ破損など・ノよる事故について、センターでは一切責任は負わないので、丁寧に取り扱い、屋外に野積みしたり、また他の目的に使用してはいけない。

    (「実験廃棄物分別収集用ポリ容器の返却および洗浄方法」についてはこちらを参照して下さい。)

    ◎輸送中の事故を防ぐために、廃液の量が多すぎないようにすること(「危」のマーク以下)、キャップをきちんと閉めることに注意。

  6. L分類の出し方  有害物で汚れたスラッジ、布、紙、その他の固体はL分類として出す。L分類の廃棄物は、一辺が35cm以下の(2015年9月撤廃)透明ポリエチレン袋に入れて密封する。一袋は容積が7L重量が10 kg(2015年9月変更)を越えないようにし、袋ごとに内容物の名称と重量を記入する。排出時は分別したポリエチレン袋から廃棄物の漏洩を防ぐため、さらに大きめのポリエチレン袋に入れた後に、ふた付きポリバケツ(容積20L程度)に入れて出す。

     「実験廃棄物処理依頼伝票」には、分別した内袋ごとの名称と重量を記入し、合計重量を伝票の重量記入欄に記入する。伝票はポリバケツの側面に添付する。

     内容物の種類が多く、一枚の伝票に書ききれない場合は、伝票に別紙添付と明記し、別紙を容器に添付する。処理依頼伝票にはバーコードが印刷されているので、あらかじめコピーをして同一のバーコードのものを別紙として使用する。別紙は容器に貼り付ける前に3部コピーをとり、主伝票と共にセンターの回収担当者、部局の環境安全事務担当者に手渡すと共に、一部は研究室で保管する。

     なお、平成15年度より内袋に分別したL分類廃棄物の内容表示については、より適正な管理を行うためバーコードシール貼付方式に改める。詳細は「L分類廃棄物の小袋の表示方法」を参照のこと。

  7. 実験廃棄物処理依頼伝票  実験廃棄物処理依頼伝票は、実験廃棄物を排出する者と、それを処理する者を結ぶ情報伝達媒体で、センターでは、この伝票に記入されている情報をたよりにして処理するので、できるだけ詳細な、発生の経緯、内容物の割合などの記載が必要である。

     実験廃棄物処理依頼伝票は、容器貼付用、センター送付用、輸送用、部局事務用、排出者保管用の5枚綴になっていて、容器貼付用以外は、管理用としてファイルし、処理の記録として5ヶ年間保管することになっている。容器貼付用は、指定ポリ容器などの所定の場所にガムテープで貼付する。貼り付けの際、伝票のバーコード部分ならびに記載事項が隠れないように、また、テープが容器のバーコードラベル保護フィルムにもかからないように注意すること。

     下図に実験廃棄物処理依頼伝票を示す。 内容物の明細欄には、化学記号や略号での記入はしない。硫酸何%、エタノール何%などと日本語で記入する。


    ◎成分名はすべて書く。

    平成13年4月1日から次の点が変更になりました。

    ○ 処理依頼伝票に次の項目を追加しました。

     * 講習修了証番号: 講習修了証番号を記入して下さい。
       (「講習修了証」についてはこちらを参照して下さい。)                

     * PRTR法第1種指定化学物質を含む(チェック欄: 廃棄物中に一定濃度以上のPRTR第1種指定化学物質を含む場合はチェックしてください。
       さらに、PRTR法第1種指定化学物質登録票を作成し、印刷して必要事項を記入し、伝票に添えて提出して下さい。

     * 特別管理産業廃棄物・その他の産業廃棄物(チェック欄): その廃棄物がどちらに該当するのかをチェックして下さい。

    ○ 詳しくは次のページをご覧下さい。

     * PRTR法について

     * PRTR法第1種指定化学物質登録票の作成

     * 特別管理産業廃棄物・その他の産業廃棄物の判断

  8. 貯留保管  貯留保管の作業は、分別とならび排出者が行う重要な作業であり、この管理責任は部局にあるので、紛失、漏洩、飛散、揮発などの事故のないよう細心の注意を払うべきである。貯留の際は、消防法などの規制に適合するようにする。主要部局には廃液管理倉庫が設置されているが、そこでの管理にも細心の注意が必要である。

  9. 回収運搬  原則として、実験廃棄物回収日程表に示すようなスケジュールで週一回の定期回収が行われている。回収に際しては、決められた場所(多くは部局廃液倉庫前)で、排出者、部局環境安全事務担当者(産業廃棄物処理責任者)の立ち合いで、実験廃棄物の受渡しが行われることを原則にしている。これを図解すると、下図の通りである。

    しかし、部局によっては、排出者自身の立ち合いがなく、環境安全事務担当者がまとめて廃液を引き渡す方式をとっているところもある。排出者自身の立ち合いがある方が、センターとの意志の疎通が可能なので望ましい。

     回収は単に廃液の輸送ではなく、排出者とセンターとのコミュニケーションの貴重な機会である。

    ◎回収の際は、排出者の立ち会いが望ましい。

廃棄試薬、不明試薬および不明廃液の定義

廃棄試薬購入時の容器に入っている化学物質名及び組成がわかっているもので不要になった試薬。
不明試薬購入時の容器に入っているラベルがはがれていたりして内容物がわからないもので不要になった試薬。
不明廃棄物購入時の容器から出された試薬で内容不明のもの。固体、液体、固液混合物。


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