環境監視 東京大学環境安全研究センター
Last Revised on Jun 08, 2000

  環境監視もセンターの仕事です。排水の監視、実験室の室内空気の監視を、センターの責任で行っています。排水中のジクロロメタン対策としては、実験室のアスピレーターの問題が関係部局の協力により改善され、また、油分対策として生協食堂に廃水処理施設が設置されるなど、センターの環境監視業務は着実に成果を上げてきています。平成4年度からセンターの始めた仕事として、防災委員会を補佐しつつ、実験室の安全対策の指導・助言をすることがあります。

排水監視

  都内に存在する本学の施設からの排水口30カ所については、センターの責任でその排水水質を定期的に測定し、監視しています。残念ながら、水質は基準値を逸脱することも少なくありません。現在問題になっているのは、食堂排水中の油分と、実験室が原因と思われる水銀、鉛、pH、ジクロロメタンなどです。
  本学では、実験系の排水系統と通常の生活排水の系統が共用になっているため、実験系の排水の制御、管理が難しいという事情があります。工学部14号館ではじめて、センターの強い要望で、排水系統の二元化が行われることになりました。また、東大の柏新キャンパスでは、排水系統は実験系と生活系に分離され、実験系には各所にpHのモニター、警報装置が設置され、常時監視が行われる予定です。本郷キャンパスのように古いキャンパスで、排水系統のリストラをどう経済的に進めるか、これもセンターの研究課題です。

勤務環境

  実験室では、様々な装置、器具、試薬類を用いて学術研究、教育の目的で、教職員と学生による実験が繰り返されています。科学技術の発展途上においては、火災、爆発、被曝、感染などによって人的物的被害を受けてきました。大学の実験室も労働環境に含まれるとの解釈で「健康および安全確保」の目的で、環境安全研究センターが、研究・勤務環境分析(実験室内の室内空気の分析)、実験室の安全対策の助言、指導を行っています。
  研究・勤務環境分析は、それぞれの実験室で使用され、管理を要すると判定された化学物質に対して各部局の要請に応じて行われ、その結果は、センター長から総長へ報告されています。センターの広報誌「環境安全」にも結果が公表されます。

安全管理

  実験室の安全対策の助言、指導は、事故例などを基にして危険度の高いと考えられる設備、装置、物質などを取り扱っている研究室を重点に行っています。伝統的に大学での研究に対しては、法令などでの規制は、大学の研究の自由を尊重する立場から弾力的に行われてきています。しかしながら、大学の研究室においても死亡事故が発生しており、建築基準法、消防法、高圧ガス保安法等の違反指摘を受ける事例もあり、問題視されています。文部省からもこれについて注意を喚起する文書が配布されております。
  研究内容についても高度化、複雑化、専門化しており、装置を直接操作する者にもどの様な災害が起こり得るかを予測することは困難になっています。今日の半導体産業をはじめとする先端分野の実験装置は、大規模、組織的管理の行き届いた施設で使用されることを前提としています。ところが大学においては様々の制約から現行の関係法令の基準を満たせない実験室に設置される例もあります。
  一方では社会の求める安全性の水準は時と共に高くなっています。それにともない、法令などの規制も強化される方向にあります。大学において学術研究、教育のために実験室における研究の自由を確保するためには、法令などの規制を満たした上で、大学の自主基準を設定して未知の物質、新しい装置などを使用する実験における安全も確保しなければなりません。
  現在、半導体製造などに使用される特殊材料ガスの消費について各研究室、大学本部、自治体と連絡をとりながら安全対策を進めています。

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