次世代パワーデバイス半導体として注目されているSiCは、エレクトロニクス分野におけるエネルギー消費を劇的に削減可能とする材料です。現在は昇華法と呼ばれる2000℃超の高温で製造されていますが、結晶は高額であり、品質面でも十分とはいえません。SiCパワーデバイスが世の中に広く普及するためには、高品質結晶の廉価供給が不可欠です。私たちは、Sシリコンのように大量生産可能なSiC結晶成長法を開発することを願い、Feを溶媒の主成分とした育成法の開発に取り組んでいます。これまでに小面積ながらも1500℃以下での世界最高速の成長を達成しており、大面積・結晶性向上に取り組んでいます。

溶液からの半導体結晶の成長、溶融金属と固体精錬材の反応など様々な高温プロセスにおいて、固液界面が反応全体の支配しています。しかし、1000℃以上の高温環境での界面の観察は困難であり、これまで殆ど行われてきませんでした。我々は非常にシンプルな方法を考案し、高温の界面観察に応用しています。反応後に冷やしたものを観察することでしか判断できなかったものを高温の反応中に直視することで、様々な反応メカニズムの界面に繋げて行きます。

太陽光発電の今後のさらなる普及には、原料となる純度99.99999%級のシリコンの安価大量供給が不可欠です。現在は化学気相法を用いた製造が主流ですが、エネルギーコスト削減には限界があります。そこで私たちは、純度99%の金属シリコンの中で不純物の大半がシリコンとは異相に存在していることに着目し、異相の選択液化除去による太陽電池用シリコンの廉価製造技術の開発に取り組んでいます。